柴又の「葛飾柴又寅さん記念館」(葛飾区柴又6)で10月2日、障がい者アートのイベント「あぁ、生まれてきて良かった!展」が始まった。
会場では、区内在住の障がいがある人、不登校の人が創作したアート作品を展示するほか、障がい者作業所の製品などを販売。オリジナルTシャツや絵はがきなども販売するほか、ワークショップでは水で消せるクレパスを使って寅さんをカラフルに装飾した作品を制作し、展示も行う。イベント名は、映画「男はつらいよ 寅次郎物語」の寅さんのせりふから引用したという。
主催する任意団体「アトリエそらはなbase」は月1度、区内の地区センターで障がいがある人が絵を描いたり、好きなものを創作したりするなど、アートを通してつながる場づくりを目指し活動している。
代表の吉川理恵さんは区内で保育士として従事後、福祉施設での勤務を経て介護士の資格を取得し現在に至る。「そらはなbase」の団体名は、柴又に広がる「空」、「base」は秘密基地のイメージで名付け、「はな」は障がいがある人を意味しているという。吉川さんは「花はそこにいるだけで周りを優しい気持ちに変えてくれる。障がいや生きづらさを抱えている人も、その場にいるだけで周りを変えてくれる」という思いを込める。
吉川さんは「障がいは自分の身近にあることだと知ってほしい。自分たちが障がい者にならないという保証はない。人ごとではないことを考える機会になれば」と話す。
開催時間は10時~17時(最終日は12時まで)。入場無料。10月16日まで。