葛飾・京成立石駅の南口東側階段が9月30日の終電をもって通行止めとなった。
この通行止めは、京成押上線(四ツ木駅~青砥駅間)連続立体交差事業の一環で、京成立石駅を高架化するために行われた。同事業は2003(平成15)年に始まり、現在のところ2031年3月31日までに全ての工事が完了の見込み。これにより、11カ所の踏切がなくなり、踏切による交通渋滞が解消されるという。高架化で生まれる高架下空間の有効活用も期待される。
立石駅通り商店街のアーケードへ続く同階段。「宇ち多゛(うちだ)」や「ミツワ」など、古くからの大衆酒場や飲食店、総菜店などが多いことで知られている立石仲見世通りに出る際も、一番近い階段として利用されていた。
閉鎖となる30日の夜には、地元住民も多く駆けつけ、記念写真を撮影する風景も見られた。その後、終電が京成立石駅に到着、乗客が全員階段を降りたことが確認されると、工事関係者がすぐに階段をふさぐように囲いを設置。トラックも到着して階段は仮柵で覆われた。
記念写真を撮影に来ていた立石在住の福田ちえさんは「アーケードに一番近く、昔からなじみのあった階段で名残惜しい。仲見世通りで飲んだ後は、階段のところで友達を見送っていたが、それもできなくなった」と話す。
現在は、階段の上部に設置されていた駅名看板も撤去され、今後は階段自体も解体される予定だという。