葛飾区出身のイラストレーターで漫画家のかつしかけいたさんの漫画「東東京区区(ひがしとうきょうまちまち)」の第1巻が7月12日、発売された。
ウェブコミックメディア「路草(みちくさ)」に連載中の漫画に描き下ろしページを加え、単行本化した同書。東京の東部に住む、ムスリムの大学生、エチオピア人の両親を持つ小学生、不登校の中学生の3人が主役で、葛飾区のほか、墨田区、江戸川区、江東区、荒川区を歩き、新たな街の魅力を発見する。
葛飾区で育ったかつしかさんは「葛飾で生活していると、さまざまなルーツをもつ人たちが共に暮らすことが当たり前になっていると感じる。異なる背景を持つキャラクターが普通に登場する漫画を描きたいと思った」と作品作りのきっかけを振り返る。タイトルは、東東京の「区」を舞台に、ルーツも年齢も「まちまち」な3人が登場することから付けたという。
同作品にも登場する、再開発が進む葛飾区立石について、「風景が大きく変わるタイミング。漫画で今の風景を残したかった」と言い、「この漫画を読んで、街の現在や歴史について興味を持つきっかけになれば」と呼びかける。
ポテトチップブックス(立石7)で8月5日まで、同書の「複製原画展」を行っているほか、立石駅通り商店街の「旧小林薬局」(立石1)で5日、葛飾区主査学芸員・谷口榮さんとのトークイベント「立石の現在・過去・未来」を開催。入場無料。定員30人(先着順)。