盆栽と自転車がテーマのカフェ「ボンサイクル・カフェ」(葛飾区東立石3)が葛飾・立石にオープンして、7月6日で1カ月がたった。
店主の長島隆さんが経営するデザイン会社の新事業として開いた同店。コロナ禍のピーク時に企業との取引が縮小した経験から、事業の柱の一つとして個人客を対象にした店舗ビジネスを計画したという。各地の物件を検討した結果、最も好条件だった立石への出店を決定。「準備期間中によく地域の人たちが話しかけてくれた。近隣の同業者からアドバイスをもらったこともある」というほど、開店前から地域になじんでいたという。
店名は長島さんの趣味である「盆栽」と「自転車」から名付けた。盆栽は3年前に盆栽教室に参加して以来、愛好している。長島さんは「店内に並ぶ紅葉やブルーベリーといった花や実をつける小ぶりな鉢は、主に女性客から好評」と話す。自転車は20年以上のキャリアがあり、区内を流れる川沿いのコースを走るサイクリストが来店するという。
2人がけのテーブル席2卓を設ける店内では、オリジナルブレンドのハンドドリップコーヒー(600円)などを提供する。新ショウガを使った自家製ジンジャーシロップが入った「ジンジャーラテ」(660円)と「ジンジャーソーダ」(480円)が人気だという。現在はドリンクメニューのみを提供するが、軽食とアルコールメニューの提供も計画する。
オープンからの1カ月を振り返り、長島さんは「地域で商売をしている人のつながりが強く、みんなで盛り上げたいという気持ちが出ている。オープン前から声をかけてくれる立石の人の温かさを感じる」と話す。客層については、「意外なほど年齢層はバラバラ。親子連れから年配客、ペット連れまで幅広い」と言い、「グーグルマップを見た近隣の利用客が増えている。喫茶店が少ないエリアなので、そのニーズをつかめているのでは」と話す。
今後については、「もっと地域の皆さんに楽しんでもらえる居心地のいい店にしたい。イベントを開いて、盆栽と自転車を楽しむきっかけを作りたい」と意気込む。
営業時間は10時~18時。木曜定休。