葛飾のテクノプラザかつしか(葛飾区青戸7)で11月29日、東京理科大学葛飾キャンパス開設プレイベント「こどもの理科大学」が開催された。主催は東京理科大学と葛飾区。
同イベントは、2012年4月に同大学葛飾キャンパスが金町に移転することを啓蒙するために企画されたもの。当日は同大学の研究者や学生らが参加し、子どもたちもわかりやすく最先端科学を体験できるコーナーを用意。来場した多くの子どもたちが体験を楽しんだ。
イベントに参加した青戸在住の小学4年の男子は「教科書で読んでいるよりも楽しく学べた」と話し、近くに同大学が移転することについて「学べるだけでなく、自分たちも楽しめるような場所になってほしい」と興味を示した。
同施設に隣接する東京都東地域中小企業振興センター(青戸7)では、数学者で同大学の出身者でもある秋山仁さんの講演会「算数・数学 大スペクタクルショー」が行われた。講演は告知当初からの人気で、会場には先着で選ばれた250人が集まった。イベント担当者は「当初応募は100人の予定だったが、インターネット応募開始5分で250人の応募があり、急きょ店員を増やす事態となった」と話す。
葛飾区について、会場を訪れた秋山さんは「大の寅さんファンで、(山田洋次)監督に出演依頼をしたほど。寅さんにゆかりのある葛飾区に出身校が移転してくるのは、自分のおかげかもしれない」と会場を沸かせた。
講演では2本の紙テープを使ったメビウスの帯を使った恋占いの方法や、マンホールの模型を使った「定幅図形」をわかりやすく説明。会場の子どもたちは秋山さんの一つひとつの発言に歓声を上げた。講演途中、女優・由美かおるさんも登場。秋元さんのアシスタントを行ったり、会場で子どもたちと数学の問題を解いたりするなど、時代劇とは異なる表情を見せた。
由美さんを間近で見た40代の男性は「時代劇のイメージとは異なり、とても知的で優しいイメージ。秋山さんの講演もとてもわかりやすく子どもたちも楽しんでいた。大学が来ることによって、こういうイベントが増えれば」と期待を寄せる。