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TASKものづくり大賞発表-葛飾の伝統職人と町工場のコラボ製品も受賞

KATAGAMI METAL 宝物入れを持つ2人。

KATAGAMI METAL 宝物入れを持つ2人。

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  浅川製作所(葛飾区青戸7)と矢田型紙店(新小岩1)は2月1日、共同開発する「KATAGAMI METAL 宝物入れ」で台東・荒川・足立・墨田・葛飾の4区が主催する「TASKものづくり大賞」の共同開発部門の奨励賞を受賞した。

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 同賞名は4区の頭文字をとったもので、培われてきたものづくりの熟練技術や高度な技能と、生活デザイン力や協働力を結集して、快適・安心の東京生活を提案する新たな商品を開発した企業・団体を表彰する。今回で7回目となる同賞は300人以上の一般審査の後、商品企画のプロ・デザイナー、大学教授などの専門委員が大賞の選定を行った。

 奨励賞を受賞した同商品は、浅川製作所のデザイナーである飯島さんの呼び掛けから始まった。飯島さんは「自社ではダイカスト製品などを製造していたが、海外メーカーの生産などで、業界全体が衰退しつつあった。ダイカスト製のテーブルなどを生産していたが、同じ区内の矢田さんの仕事ぶりを拝見し、感動した。自社の製品に取り込むことによって製品化できないか、と自分からラブコールを送った」と話す。

 江戸の伝統産業である江戸型彫の矢田幸蔵さんは「(浅川製作所とは)区の行事を通して知り合ったのがきっかけ。通常は手拭いなどに使う型彫だが、ほかのジャンルの問い合わせが多く、今まで断っていた。しかしながら飯島さんの熱意とアイデアを聞いていくうちに協力したいと思うようになった」と経緯を話す。

 製作には約1年を要した。主に気を使った部分は「予算に限りがあるので、今まである金型からアレンジして作るなどコストと時間の制限との戦いだった」と振り返る矢田さん。「型紙の本来あるデザインを崩さずその製品が最も映えるものを選ぶのに多くの資料などを提供した。最も苦労したのは、その製品にデザインを合わせる作業だった」という。

 同商品は現在、葛飾区伝統産業館(立石7)のほか、成田空港などで販売されている。ビックサイト(江東区)で6日に始まった「第75回東京インターナショナル・ギフト・ショー春2013」のTASKブースでも展示されている。

 今後について、飯島さんは「実は次回作の制作を進めており、今後も和テイストを使用した商品を開発し、海外への販売も視野に成長させていきたい」と意気込みを見せる。

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