タカラトミー「人生銀行」に最新作-シリーズ開発担当者は新人女性

人生銀行開発者の遠藤千咲さん。入社4年目の彼女の次なるテーマは「疲れた人をホッとさせる」ことと言う。

人生銀行開発者の遠藤千咲さん。入社4年目の彼女の次なるテーマは「疲れた人をホッとさせる」ことと言う。

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 タカラトミーは液晶画面付きキューブ型貯金箱「人生銀行ニッポンの50年」の販売を、昨年12月末に開始し、好評だ。

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 同商品は2006年12月に販売を開始した「人生銀行」の最新シリーズにあたる。同シリーズは貯金をする度に液晶に映る主人公が成長していくストーリー機能が付いている。

 同商品は1950年代~2000年代までの各年代に合わせた5つのストーリーを収録し、500円硬貨を入れると各10話のストーリーが展開される。人生銀行シリーズの企画・開発を行った同社ニュープロダクト開発チームの遠藤千咲さんは「各年代の時代考証なども行いストーリー展開にもこだわっている。自分でもシナリオ作りに参加し、より楽しい新作に仕上げた」と話す。

 遠藤さんは同商品の企画を新人研修で初めて発表し、商品化にこぎ着けた。開発のきっかけを、「貯金というのはとてもつらい行為。自分自身も大学時代に画材や機材を購入しないといけない場面が多かったが、飲み会など多くなかなか貯金ができなかった」(同)と笑う。そうした経験から、「目標に向けて頑張っていても日々の生活などで達成できないことが多い。その生活のつらさを少しでも楽しくできれば」(同)というコンセプトに行き着いたという。

 また美大卒の経験から、「単なるおもちゃとしての機能だけではなく、インテリアにも似合うデザインにこだわった」とも。当初は一戸建てのデザインを考えていたが、安全面やコスト面なども考え現在のキューブ型となった。「最初はコストなど全く考えていなかったが、商品がユーザーに気軽に届くことを考えるのも大事」と話す。

 開発後、注目度は低く、「社内でもあまり注目されなかったが、注目を集めるために商談会で銀行員の格好で挑んだこともあった」(同)。そのかいあって同商品は45万セットを超えるヒット商品に。同商品のヒットを皮切りに、同社ではさまざまな貯金箱玩具を発表し、現在では50万セットを超える人気シリーズとなった。

 今後について、遠藤さんは「今度は疲れた人をホッとさせるようなアイテムを考えている」と次作ヒントを明かす。

 価格は4,987円。全国の百貨店や量販店、玩具専門店などで販売している。

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