亀有の商店会が「ナナコ」全国初導入-手数料の一部を地域活性化に

同カード導入に推進した安達さん。今後の商店会での有効活用が期待される。

同カード導入に推進した安達さん。今後の商店会での有効活用が期待される。

  • 0

  •  

 亀有駅南口に隣接する亀有リリオ商店会に加盟する一部店舗が10月1日から、電子マネー「nanako(ナナコ)」を地域商店街として全国で初めて導入した。

[広告]

 同カードは、セブン&アイ・ホールディングス(東京都千代田区)が提供する非接触型電子決済式のICカードで、セブン-イレブン、イトーヨーカドー、デニーズなどのグループ企業で使われている。現在まで発行枚数は8月末の時点で約890万枚、利用可能な店舗数は約27,000店強となっている。

 同事業は同社と東京都信用金庫協会との共同事業。事業に参加したのは、リリオ商店会に加盟する5店舗。9月下旬に各店舗にカードリーダーが設置され、1日から本格稼働している。

 各店では同カードで買い物ができるほか、クレジットカードの利用も可能になる。今回同事業に参加した「酒匠T-STYLE.」(亀有3)の店主、高澤さんは「当店には一部のワインなどの高額商品もあり、カード決済の望む声も多かった。今回参加することによってより顧客が満足できるサービスが整った」と参加のきっかけを話す。

 同事業を商店会側からサポートし、自らも参加した「中華工房 和」(亀有3)の安達さんは「クレジットカードだけでなく、時代は電子マネーなど新しい決済方法が主流になりつつある。顧客のニーズをつかんだ商店街運営が必要」と今回の事業を推進した理由を話す。

 参加店舗で使用した同カードの売上手数料の一部は、地域活性化のために使われる予定。信用金庫協会の担当者は「使用用途についてはこれから地域と検討していくが、地元住民と地域がつながるきっかけになってほしい」と話す。

 加盟店舗では同カード加入促進のため、アンケートを実施している。アンケートの回答者に、あらかじめ500円がチャージされた同カードを進呈。カードはなくなり次第終了。また、加盟店と一部の同カード利用可能店では、5,000円相当の商品券が当たるスタンプラリーイベントを開催するなど、さらなる利用客の獲得を狙う。

 「現金決済が中心の個人商店にとって今回の加入はハードルが高いものだが、利便性を増すことによって利用客の増加につなげたい」(安達さん)と話し、「(集まった地域活性化の資金は)より他の地域から集まってくれるイベントなどに充ててくれれば」と話す。

葛経ラジオ
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース