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葛飾・立石の薬局跡でアートイベント-真逆の作家・二人展

薬局のギャラリー前に座る(左から)かつしかさん、新藤さん、吉野さん

薬局のギャラリー前に座る(左から)かつしかさん、新藤さん、吉野さん

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 立石駅前通り商店街の中にある旧小林薬局(葛飾区立石1)を利用したアートイベント「薬局はどこ?」が8月26日、始まった。

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 同イベントは9月3日に開催される「立石フェスタ」の関連プログラムの一環で、商店街内にあり現在は閉店中の同店舗を利用して開く。施設を生かした作品を配置し、商店街コミュニティーとアートを近づける目的で開催している。

 同イベントを企画したグラフィックデザイナーの新藤君平さんは「葛飾区周辺には作家と交流する場所が少なく、またアート作品に触れる機会も少ない。今回は、戦後間もなくできた街の薬局の歴史という共有財産の上にアート作品の展示を試みた。商店街や町内会などのコミュニティーとアート作品の交流を考えた」と狙いを話す。

 今回は二人展として開催。「性別も手法も真逆な2人にお願いした」(新藤さん)と話す通り1人は葛飾区在住のかつしかけいたさん、そしてもう1人は足立区在住の吉野ももさんを選んだ。

 吉野さんは現在多摩美術大学の大学生で絵画を専攻。今回は「キャンバスやサイズにとらわれない、空間を体験できるような作品を作った」と話す。作品は薬局の店内を利用した奥行きなどを利用した作品が中心で、薬局の冷蔵庫の底辺を利用した作品もある。

 かつしかさんは大学在学中から漫画を書きはじめ「第1回ほぼ日マンガ大賞」に入選した経験も。現在はマンガテイストの作品を発表し、葛飾区を中心としたイラスト作品を発表している。かつしかさんは今回が初めての展覧会で「今までウェブで発表したものしかなかったが、新たな経験になった」と話す。

 両者とも作品は今回のためのオリジナルで、かつしかさんは立石の風景を中心に作品を制作した。かつしかさんは「葛飾は寅さんや両さんなどで『下町らしい』イメージが強いが、本当は外国人が多く住んでいたり、郊外のような団地の風景もあったりする。下町というイメージからはみ出した葛飾のイメージを体験してもらえれば」と話す。

 今後もアートイベントを通して活動していく新藤さんたち。今後については、「アートに興味のない人や、一般の人々に触れていない作家などと交流できるイベントや企画をしていきたい。自分はアート作品やイベントに大きく影響され成長した経験がある。自分が体験したきっかけを多くの人に体感してほしい」と話す。

  開催時間は12時~18時。9月3日まで。

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