大鷲神社(足立区花畑7)で11月26日、「三の酉」が行われる。
同神社は、浅草の大鷲神社などで恒例の行事になっている「酉の市」の発祥の地として知られている。その歴史は室町時代からとされており、同神社が奉る日本武尊(やまとたけるのみこと)の命日とされている旧暦11月の酉の日に物々交換などの市場として成立したのが由来。
熊手は、農家が多い同神社で扱っていた「かっこめ」という神社札に由来する。神社の名前にも使われている鷲と利益を「わしづかみ」するという農家の多い地域ならではの意味合いが込められている。その後、江戸から明治時代にかけて熊手の装飾が出始め、現在の熊手が完成。また、同神社には昔ながらのかっこめが神社札として取り扱っている。
同神社の浜中厚生宮司は「例年3万人程度の参拝者が集まり、多くの人が熊手を購入していく。今年は三の酉が土曜日に重なり、多くの人出が予想される。6日は朝10時から出店や熊手などが賑わい、夕方が参拝客のピークになるだろう」と予想する。
また浜中宮司は「今年は東日本大震災などがあり、全体的に気持ちが落ち込んでいる。しかし、災害や不幸にも飲み込まれず負けない気持ちを持つためにも、縁起物やお祭りで元気を付けてほしい」と話す。