足立区役所(足立区中央本町1)で1月5日、江戸消防記念会第11区による出初め式が披露された。
出初め式が開催されるのは足立区の恒例行事で、毎年区や町会関係者らで行われる新年の名刺交換会に先立って行われる。同区総務課の山田正明係長は「千住にあった前庁舎から行われている伝統ある行事。毎年イベントにはカメラを手にした区民が多く集まる」と話す。
区庁舎の中庭では、江戸消防記念会第11区のメンバー42人が木やり歌を歌い、纏(まとい)を振りながら登場。多くの観衆の注目を集める中、恒例のはしご乗りが行われた。
メンバーは10年以上の練習を積んできた中堅たちが4間(約7.3メートル)のはしごに登り、技を披露。八艘(はっそう)や背亀(せがめ)などの技が決まる度に多くの拍手が送られた。
第11区の総代である増田長吉さんは「毎年11月から練習を重ね、1月に行われる消防庁の出初め式に向けて技を磨く。最近では技を披露する場所や練習時間が減ることも多く、後継者が減少している所も多い。今後も若手の育成と伝統芸の継承に力を注いでいきたい」と話す。