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柴又の老舗料亭「川甚」がサイン帳公開-手塚治虫・三島由紀夫など

手塚治虫さんが描いたサインと支配人の天宮さん

手塚治虫さんが描いたサインと支配人の天宮さん

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 柴又の料亭「川甚」(葛飾区柴又7)が10月1日から、同店が保管していたサイン帳や写真などの公開を始めた。

三島由紀夫と杉村春子のサイン

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 同店は1790年創業の柴又を代表する料亭。映画「男はつらいよ」では渥美清さん扮(ふん)する車寅次郎の妹・さくらの結婚式会場として登場した場所としても有名で、地元客のほかツアー団体客などにも利用されている。

 今回公開されたのは、同店で保管していた写真やサイン帳からのサインのコピー約30点。サインなどは同店の壁や待合室などに飾られている。中には漫画家・手塚治虫の色紙や小説家・尾崎士郎や推理作家の松本清張、黒澤明監督と俳優・志村喬など黒澤組の色紙、さらに三島由紀夫と文学座の杉村春子が連名で書いた色紙や、50年以上前の歴史ある写真なども展示している。

 今回の展示に関して、支配人の天宮純也さんは「コイやウナギを中心メニューとして200年以上の歴史があり、サイン帳は数冊保管されているのは知っていた。今回は、お客さまに柴又の歴史と文化を知ってもらいたく始めたサービスの一環。味で楽しんでもらうだけでなく、写真やサインなど多くの人に目で楽しんでほしい」と話す。  

 公開から1カ月半ほどたった現在、来店客の評判は上々だという。「やはりイラストの入っている手塚治虫さんのサインが人気。ここ最近では七五三などの宴席で利用されることが多く、孫と母、そして祖母と3代にわたって七五三を挙げた思い出をサインと一緒に話すご家族も」(天宮さん)。

 今後については、「都心からも離れた場所、かつにぎやかな参道とは異なる、歴史を感じさせる静かな場所で、かつて訪れた文豪や文化人に思いをはせていただければ」と話す。

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