葛飾区で11月9日、「いっせい防災行動訓練（シェイクアウト）」が実施される。葛飾区防災課とかつしかFMの共催。

　シェイクアウト訓練は、2008年にアメリカで始まった新しい形の地震防災訓練。指定された日時に、 特定の会場に集まることなく、各家庭・職場・学校・外出先などのそれぞれがいる場所で、地震から身を守るための安全行動「姿勢を低くする」「体や頭を守る」「揺れが収まるまでじっとする」行動を約1分間行うもの。

　開催のきっかけは、同局の谷優香さんと同課職員がラジオを使った災害の備えをテーマに行われたフォーラムに出席したことから。茨城県水戸市で同訓練を行った事例が紹介されたことを参考に、日頃の防災訓練の「きっかけ」として意識づけすることを目指し開催が決まった。

　同区では今回の訓練に対する区民の意識を高めることと、同区の防災力を図る指標とするため登録制で開催。対象は区に在住・在勤・在学している人。当初1万人の参加を目標だったが、11月7日時点で1万317人が登録している。

　当日、朝9時に同局から訓練開始の合図があり、3分程度の音源が放送される。行動例として、合図と同時に、屋内の場合は机の下などに隠れ頭を守る。屋外の場合は姿勢を低くし、かばんなど身近なもので頭を守るといった行動を一斉に取ること。訓練後は家庭や会社の備蓄などの防災対策の確認も推奨している。

　谷さんは「開催決定が8月と告知がままならなかったにもかかわらず、区民が互いに声を掛け合ってくれ目標人数を達成できた。グラッと来た時、頭で分かっていても初動の動きを取ることはなかなか難しい。この訓練を通して習慣的に動けるようになってもらいたい」と期待を込める。