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柴又で初の「寅さんサミット」 山田洋次監督も登場、映画のロケ地つながる

寅さんがくれた晴天の中で記念撮影

寅さんがくれた晴天の中で記念撮影

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 「柴又帝釈天(たいしゃくてん)」(題経寺、葛飾区柴又7)周辺で11月7日・8日、映画のロケ地となった国内外12地域の観光関係者らが交流を深めようと集結、初の「寅さんサミット」が開かれた。

「渥美さんも笠智衆さんもそこに居ました」と山田洋次監督

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 帝釈天境内に、映画主題歌「男はつらいよ」が高らかに鳴り響き幕を開けた。開会式では山田洋次監督が「46年前、1作目をこの場所で撮影した時のことを昨日のことのように思い出します」と当時を振り返りながら祝辞を述べ、「このようなすてきな行事がこれからも続いていく事を願っている」とあいさつ、詰め掛けた大勢のファンから大きな拍手が湧いた。

 サミットでは長野県小諸市、兵庫県たつの市、岡山県高梁市、ウィーン市など今回は12地域の代表者が参加する中、ロケ地となった各地風景の価値や魅力を守り、「日本の原風景を後世に残す」との共同宣言が発表された。

 映画の上映会とトークショーでは、整理券を求めて長い行列ができた。シリーズ全作のDVDを持つという畑中憲さん(48)は「以前群馬県中之条町に旅行に行った際、たまたま立ち寄ったバス停が映画のロケ地だった。その時は寅さんとの縁を感じたよ。これからも寅さんファンが増えてほしい」とほほ笑んだ。

 参道飲食店では、ロケ地と柴又の名品による「コラボメニュー」や、映画が上映されていたころに提供していた「寅さんメニュー」の復活など、サミット限定品も販売。寅さんの雪駄(せった)をイメージした「寅やき」を復活させた「い志い」の専務・石井久喜さん(36)は「イメージをより表現するために改良した。コラボメニューも素材の味を生かすことにこだわった」と話し、「寅さんは柴又だけのものじゃない。これを機に各地で盛り上がってくれたら」とも。

 特設会場に設けられたロケ地のブースでは特産品の販売や観光PRなどを展開。寅さん記念館でも文化交流や仮装イベントなどが行われ、地域一体が寅さん一色に包まれた。

 シリーズ最終作「寅次郎の花」公開から20年、来年8月には主人公「車寅次郎」を演じた渥美清さんの没後20年となる。

 全国に広がる「寅さんが結んだ縁」。今後も参加地域を増やしながら縁をつなぎ続ける。

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