葛飾区立金町小学校(葛飾区金町3)で2月1日、5年生の児童を対象とした「かつお節削り体験」が行われた。
同企画は、家庭科の時間に、同区の立石でかつお節専門店を営む大森弘也さんをゲストティーチャーに招いて、児童たちが普段の食事で口にしているかつお節にまつわる講義を受け、かつお節を削る作業を体験するもの。
同区非常勤栄養士の宝田由美さんが「2020年のオリンピック・パラリンピックに世界から日本が注目される中で『だし』にまつわる和食文化を深く児童に知ってほしい」と考え、大森さんに依頼して実現にこぎ着けた。
緊張しながら児童の前に登場した大森さんは、黒板に書かれた自身の名前を「おぐりしゅんと読みます」とボケるも、児童の反応はいまひとつ。しかし、用意した「荒ぶし」と「本枯れぶし」を用いた講義が進むにつれ、児童たちからは「いい匂い」「木みたい」という声が上がり、初めて目にする生のかつお節に興味津々の様子だった。
自分で削ったかつお節を口にした伊藤嘉宏君は「何か違う。サッパリというか、家で食べる方が塩味が強い。普段食べているものみたいに削るのはちょっと難しい」と話す。
授業終了時には児童に取り囲まれるなど人気者となった大森さん。「本当はかつお節の知識を全部教えたいが、限られた時間なので、時間の配分と伝え方が難しかった」と振り返った。