JOBANアートライン協議会が主催する「JOBANアートアンブレラ」が11月14日、「かつしかシンフォニーヒルズ」(葛飾区立石6)で行われた。
JOBANアートライン協議会の傍嶋賢さんとアートアンブレラ作品
同イベントは、JR東日本沿線の引き取り手のない忘れ物傘にイラストを描き、色を塗るなどして自分だけのアート傘を作り再利用するアートプロジェクト。同会場では6年以上前から開催されており、今回は100人近くの参加があった。
同協議会は、常磐線沿線の自治体(台東区・荒川区・足立区・葛飾区・松戸市・柏市・我孫子市・取手市)と常磐線沿線の上野と取手にキャンパスのある東京芸術大学、JR東日本東京支社が「アート」をキーワードとして相互に関わり合い、常磐線と沿線地域のイメージアップと活性化を図ることを目的として活動している。
イベントを企画した傍嶋賢(そばじまけん)さんは「元々10年以上前に取手駅に傘が大量に忘れられていることを目の当たりにし、物を大切にしてほしいという思いから企画した」と話す。これまで、沿線各地で開催し、作られたアート傘は延べ4000本にのぼるという。
参加者の40代女性は「傘に絵を描くのは初めてだったがとても楽しかった。親子で一緒に作れるのでよい思い出になった」と感想を話した。
当日は毎回開催地の自治体に由来した絵柄を描くという東京芸術大学の学生によるライブペイントも行われた。金魚をモチーフにした熊坂美友さんは「大学では同年代と一緒に制作するが、子どもたちと和気あいあいとした雰囲気の中で描けた」、ハナショウブをモチーフにした寺前さんは「いろいろな地域を回っていると、その地域のことを知る機会になる。ショウブの花は、色がすてきでカラフルに仕上がった」と話す。
今後について、傍嶋さんは「ライブペイントの他、アートと音楽をセットにした内容のものを企画していきたい」と意気込む。