葛飾・柴又の北野小学校(葛飾区柴又3)で11月30日、関東生乳販売農業協同組連合会(文京区)主催の出前講座「モーモースクール」が行われた。
同講座は5、6年生を対象に、今年が丑(うし)年であることと同小の校名の由来である「北野神社」の祭神である菅原道真公が牛をこよなくかわいがっていたという言い伝えから、キャリア教育も兼ねて地域の歴史に興味をもってもらう思いで企画。同連合会をはじめ、1都3県の酪農家8人と日本獣医生命科学大学(武蔵野市)の学生の協力の下、親牛1頭の搾乳体験や子牛2頭との触れ合い体験が行われた。
搾乳体験では、3歳の親牛への接し方や注意点、牛を安心させる方法を学びながら、乳搾りを行った。牛の平均体温は38.5度で、搾乳される生乳も同程度の温度であることや、1頭の牛から1日約30リットルの生乳が出ることが説明され、搾った生乳を手に広げて「温かい」「べたべたする」と話す児童もいた。
子牛との触れ合いでは、生後2カ月の2頭のメスの子牛の体を触る体験が行われた。親牛とは体の大きさや力が違うため、児童たちは体の至る部分を触って、その温かさや触り心地を確認。牛の上の前歯がないことを間近で見て驚く姿や「牛の体の模様はどのように決まっているか」と質問する児童の姿もあった。
同校6年の榊茉桜(さかきまお)さんは「子牛は普段見ることも触ることもないため、触れ合い体験が一番印象に残った。牛に関する多くのことを学んだので、これから牛肉を食べる際は感謝して食べたいと思う」と話していた。