東京都葛飾区(葛飾区立石立石5)は8月26日、「鳴く虫の女王『カンタン』と秋に鳴く虫を聴く会」を開催した。
イベントは同区環境課が主催するもので、今回で13年目。場所は区内に生息する「カンタンの里」がある公園5カ所。今回は北沼公園(奥戸8)で19時から開催した。
当日は夕方まで雨が降り続き、開催が一時危ぶまれたが、開催直前に雨が止み、予定通りに行われた。参加者は5人と少なめだったが「少人数のほうが詳しく説明が聞けるチャンス」と環境課の島田さん。
内容は、カンタンの里の前で秋の鳴く昆虫の生態や、その鳴き声の特徴をパネルやパソコンで紹介したほか、同所付近を歩きながら実際に虫の音色に耳を傾けた。
カンタンは、かつて葛飾区内に多く生息していたが、都市化の進展とともにその数は減少。区内でも数カ所しか観察することができなくなった。区は1992年からカンタンの保護を目的に青戸平和公園の一角に試験的な生息場「カンタンの生息地」を設けた。ここでカンタンが確認されたのを受けて、1994年から区内の公園4カ所で約20~30平方メートルの「カンタンの里」を設置し、現在に至っている。
環境課では「毎年カンタンをはじめたくさんの虫たちの声が聴くことができる。身近な自然の中でも多くの虫たちがいることを実感してほしい」と話す。
会は北沼公園をはじ全5回の開催を予定。開催時間は19時から1時間30分の予定で当日参加も可能。問い合わせ(雨天中止の連絡なども)は、区環境課環境保全係(TEL 03-5654-8237)まで。