タカラトミー新商品「地上航行模型 戦艦大和」好調-あえて「不便さ」再現

戦艦大和を操縦する天野さん(左)と竹矢さん(右)。

戦艦大和を操縦する天野さん(左)と竹矢さん(右)。

  • 0

  •  

 タカラトミー(葛飾区立石6)が9月30日に発売した「技MIX(ギミックス)地上航行模型シリーズ 戦艦大和」が発売から1カ月経過し、予想を上回る売り上げで好調なスタートを切った。

[広告]

 同商品は「技MIX 地上航行模型シリーズ第1弾」として販売。赤外線リモコンが付属しており、組み立て後に操縦することが可能。サイズだけでなくリモコンで動くスピードも700分の1に設定し、よりリアルな動きを再現している。より本物の船艦の動きを再現するために、船の揺れや旋回時に起こる約3度の傾きなども忠実に再現。リモコンからは汽笛や波の音、主砲から放たれる音なども再現できる。

 最大の特徴は、船底にあるモーターで地上で航行が可能になった点。別売りの海面ストラクチャーを使用すれば、海面を航行しているように見える。開発者のホビー開発チーム・エキスパートの天野幹俊さんは「まさに沈まない不沈戦艦。今までなかった新しい形のジャンル」と話す。

 天野さんは5年ほど前から同商品の企画を考え、2年ほど前から開発に着手。通常の玩具商品は半年~1年で開発されるが、実際の戦艦が造られた呉港に赴き、数少ない設計図や写真を頼りに忠実に再現した。マーケティングチームの竹矢吉孝さんは「地上で戦艦が航行するというのは、ありそうでなかった発想。今までのプラモデルは塗装などで高度な技術が必要になり、挫折するユーザーも多かった。今回は塗装が施されており製作のハードルも低く設定した」と話し、プラモデル離れをした30~50代の男性をメーンターゲットに狙う。

 そのほか戦艦ならではの工夫も。リモコン走行時に停止信号をかけてもすぐには停止しない。また、主砲も移動するとき不均一に上がり、主砲を放ってから30秒は次の砲弾ができない。これについて、天野さんは「あえて本物にこだわるために『不便さ』を狙った。6万トンある戦艦は急に止まらないし、主砲は均一に上下動させるほうが簡単。それをあえてバラバラに演出することによって、より本物に近づけたかった」と話す。

 併せて、艤装工場地帯やポンツーンセットなどの情景ストラクチャーセットも販売する。今後は「より情景が増えるような工夫もしながら、第2弾として戦艦武蔵の販売も予定している。サイズは艦船プラモデルとして一般的な700分の1に設定しているので、今後販売される地上航行可動ユニットで自分の模型も走らせることが可能。より多くのファンに楽しんでほしい」(天野さん)とも。

 価格は23,100円。全国の模型専門店、量販店模型売り場などで販売している。

葛経ラジオ
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース