
関東サッカーリーグ1部、南葛SC対東京23FCの試合が6月8日、奥戸総合スポーツセンター(葛飾区奥戸7)陸上競技場で行われ、江戸川区をホームタウンとする東京23FCとの「隣町ダービー」は南葛SCが3-2で競り勝ち、勝点3を手にした。
当日は、試合前イベントとして「なんかつモーターショー」が行われ、さまざまな乗り物がスタジアムに集結。中でも観客の目を引いたのが、華やかに装飾された4台のデコトラ(デコレーショントラック)。夕暮れのスタジアムを背景に、南葛SCがゴールを決める度、ゴール裏のデコトラがカラフルな電飾を派手に点滅させて応援、スタジアムを彩った。
試合は序盤から南葛SCがボールをキープし、主導権を握る展開。幾度となくゴール前に迫り、先制点を奪ったのは前半7分。ペナルティーエリア内でMF佐々木達也選手のパスを受けたFW福本優芽選手が右足を振り抜き、古巣の東京23FCから見事なゴールを奪った。さらに30分には、今季初出場のFW奥原零偉がくさびの役割を果たし、落としたボールを新加入のDF鍬田一雅選手がミドルシュートで突き刺し、リードを広げた。
後半に入ると、反撃に出た東京23FCに押し込まれる場面が増えるも、80分には、交代で入ったばかりのFW木下慎之輔選手がカウンターの流れから得点を挙げる。これで試合は決したかに思われた。
しかし、「隣町ダービー」は簡単には終わらない。後半アディショナルタイム、東京23FCが立て続けに2点を返し、1点差にまで迫る。だが、南葛SCは懸命に守り抜き、最後は辛くも逃げ切り勝利を手にした。
この試合と同節の試合で首位のVONDS市原FCが敗れたため、南葛SCは6勝1敗(勝点18)でVONDS市原FCと並ぶも、得失点差で2位にとどまった。
同リーグはこの後、2週間の中断期間に入り、その間に、「第61回全国社会人サッカー選手権大会関東予選」が開催される。関東の32チームが7つのブロックに分かれて争い、各ブロックの優勝チームが、10月に青森で開催される全国大会への切符を手にする。今季JFL昇格を目標に掲げる南葛SCにとっても重要な大会が始まる。