2011年も残すところ3日に迫った12月29日、亀有各所でも正月の準備に追われている。
亀有駅北口では今年も「葛西」のしめ縄の販売がスタートした。例年クリスマスが終了してからしめ飾りの販売を始める同店。店員のひとりは「クリスマスが終わらないと正月気分にならないのが、ここ最近の流れ。これから正月の準備が本格化して忙しくなっていく」と話す。
毎年購入をしている70代の男性客は「今年は震災や台風など災難が多かった。今回は通常より大きなしめ飾りを付けて、来年こそはいい年にしたい」と話す。
亀有香取神社(葛飾区亀有3)では、元旦からの参拝客を迎え入れるため、神主や巫女たちが連日泊まりがけで準備を行なっている。同神社の唐松範夫宮司は「近年、参拝者が増えているため、安全面など最重要と考え準備している。地域の人たちさまざまな協力しながら運営している」と話す。
例年までは亀有みこし協議会によるお汁粉とみかんの配布を行われていたが、今年は元旦の朝9時前後から御神酒の振る舞いと使い捨てカイロの提供を開始する。御神酒は約3,000人分で、使い捨てカイロは10,000人分用意する。
日本酒を用意した「酒匠T-STYLE.」(葛飾区亀有3)の高澤浩昭さんは「葛飾のひとたちが作ったストーリーのあるお酒。力強い味が特徴で、年始には丁度いい1杯。ぜひ参拝の帰りに飲んで身を清めてほしい」と話す。
神社の鳥居には直径3メートルの茅の輪(ちのわ)も設けられ、唐松宮司は「神社の鳥居にある茅の輪は邪気を払い、幸福を呼ぶと言われている。1年を新しい気持ちで迎えて、より引き締めた1年になるように願っている」と話す。