柴又の古墳で出土した馬の埴輪を復元へ-葛飾考古学クラブ

今回復元された馬の埴輪。本年度中に右上の図のように復元される予定(写真提供 郷土と天文の博物館)

今回復元された馬の埴輪。本年度中に右上の図のように復元される予定(写真提供 郷土と天文の博物館)

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 葛飾区郷土と天文の博物館(葛飾区白鳥3、TEL 03-3838-1101)で現在、「考古学ボランティア活動成果展」が開催されている。

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 同展では、博物館の学芸員も参加するボランティア団体「葛飾考古学クラブ」が活動成果を発表するもの。これまで多くの遺跡の調査や発掘・復元を行っており、その成果を披露する。

 展示物の中には、帽子をかぶっている姿が似ているとされ、また渥美清さんの命日に出土したことで有名な、いわゆる「寅さん埴輪(はにわ)」も展示されている。

 同展では11月30日から、柴又八幡神社古墳(柴又3)で出土した馬の埴輪を展示している。同古墳は約1300年前の奈良時代のものと推定されており、1998年~2003年に発掘調査が行われた。今回の埴輪はその当時に出土されたもので、同クラブが復旧作業を行っている。

 同博物館考古学担当の谷口さんは「出土当時は破損していて200点の破片があり、復元するのが困難と思っていたが、月2回のボランティア活動を通して今年8月ごろに再現できるとわかった」と復元作業の困難さを振り返った。

 今まで馬の埴輪の出土は都内でも数例報告されているが、全容を復元できるのは都内で初めて。特別展示の後に、来年3月を目標に復元作業を続け、来年度には同館で常設展示する予定。

 開館時間は9時~17時。月曜日・第2第4火曜日休館。同展は今月6日まで。

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