東京拘置所(葛飾区小菅1)で10月12日、「矯正展」が開催される。2回目を迎える同イベントは「地域住人に対する施設への理解と協力」を目的とし、年に一度施設を開放する。
当日は女優の藤原紀香さんのテープカットとメッセージでスタート。藤原さんは矯正に理解を示していることと、毎年初夏に科学技術館(千代田区)で行われている「全国矯正展」にて、過去にゲストとして登場した経験があることから今回キャスティングされた。
会場では、北海道から関西までに所在する計22カ所の刑務関連施設で作られた刑務作業品の展示・販売をはじめ、本田消防署によるハシゴ車の体験や、亀有警察署から白バイを、自衛隊から専用車両が貸し出されるなど、治安の色合いを深めた展示が行われる。
目玉企画として、三井住友海上の女子柔道部による「ふれあいトーク」も予定し、アテネ・北京五輪にて柔道女子70キロ級で金メダルを獲得した上野雅恵さんをはじめ、4人の選手とコーチが来場する。同企画は人気を集め、10日現在で300人を超える小学生の応募があるという。
飲食企画も充実させる。昨年用意した800食が即完売となった「プリズン弁当」は今年、豚のしょうが焼きと酢豚の2種類で展開し、各350食を用意する。カレーライス(600食)やコッペパン(500本)も販売し、収容者が実際に食べているメニューを味わうことができる。
昨年の同イベントに訪れた足立区在住の30代男性は「昨年はすぐに行列ができてしまい見るだけで食べられなかった。実際に留置所でどんな食事がされているのか気になるので今年は早めに並び食べてみたい」と話す。
調査官の望月英也さんは「地域の人に刑事施設への理解を深めてもらう機会となり、収容者の社会復帰に対しての更生支援にもぜひ関心をもってほしい」と期待を込める。
開催時間は9時30分~15時。手荷物検査有り。公共交通機関での来場を呼び掛ける。