新小岩児童館(葛飾区新小岩3)で3月29日、同館最後の行事となる「思い出いっぱい!しんこいわじどうかん」が行われた。同館は45年間の稼働を終え、3月31日をもって閉館となる。
当日は乳幼児を連れた母親、近隣の小学生、同館を利用していた高齢者らが集まり、ステージイベントを行う部屋から人があふれる一幕も。
閉館に伴い、事前に葛飾区立小松中学校(新小岩4)の美術部が館内の4部屋を春夏秋冬のイメージでデザイン。一部は同館に訪れた子どもたちも壁に自由な絵が描けるように工夫した。
同校の吹奏楽部、パフォーマンス部の生徒たちもイベントに協力。当日のステージ以外にも、楽曲の伴奏やバルーンアート配布などで集まった来場者を楽しませた。同校パフォーマンス部に所属する中嶋巧海さんは「ここでのお祭りは良い発表の場だったので、後輩たちにも出演を続けさせてあげたかった。今日は文化祭で培った技でステージを盛り上げたかった」と話す。中嶋さんの隣では同部の吉田拓麿さんが「今日ははっちゃけられた」と笑顔を見せる。
2年前から同館の館長を務める山崎幸子さんはステージ上で、イベントに協力した一人一人の紹介を丁寧に行い、「利用者さんに対してもっとできることはないのかと、職員に言い続けてきた。職員のみんなに感謝している。長い間、新小岩児童館をありがとうございました」と閉館のあいさつを行った。
最後は会場に集まった全員で、いきものがかりの「ありがとう」を合唱して同イベントは幕を下ろした。