亀有の居酒屋、福祉施設で給食振る舞う-誕生日イベントも

利用者たちと一緒に給食の準備をする一歩一歩のスタッフたち。

利用者たちと一緒に給食の準備をする一歩一歩のスタッフたち。

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 亀有の居酒屋「魚笑 ~一歩一歩~」(葛飾区亀有3)と姉妹店「男の包丁料理と炉ばた焼き 一歩一歩」(足立区千住3)は3月25日、足立区内の福祉施設を訪問し施設利用者にボランティアで給食を振る舞った。

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 今回のイベントは、谷在家福祉工房(足立区谷在家)の職員が同店に依頼したことによるもの。同店は、利用客の誕生日に歌やケーキなどのサプライズサービスを行うのが人気で、同施設職員もこれを見て感動したという。施設長の橋本さんは「普段、施設に通所してくる利用者は重度の障害を持っていたりや歩行が困難な方も多く、居酒屋で飲食することが少ない。いつもの給食ではなく、本格的な味を楽しんでほしいと思い店舗にお願いした」と振り返る。

 給食に選ばれたメニューは5品。ロールキャベツなどの家庭的なメニューの中に、同店でも人気の「まぐろのユッケ」など居酒屋らしいメニューも登場。2店舗計16人のスタッフが58食分を作り上げた。給食では施設利用者のほか、職員や利用者の親族なども集まり、「居酒屋風給食」に舌鼓を打った。

給食の後には、同店スタッフが誕生日が近い3人に同店名物の誕生日イベントを行った。そのほかにも職員による演奏会や、同店スタッフによる手話の歌なども披露された。

 今回の企画について、「普段接することのないお客様とふれあうことで、店舗だけではなく、働く従業員にも勉強になればと思う。こうした場を設けることができたことに感謝したい」と店主の大谷さん。施設長の橋本さんも「利用者や家族の記憶に残るものになってくれれば。利用者とふれあうことで障害を持つ人への理解が深まれば」と話す。

 同施設は、4月1日から改正される障害者自立支援法に伴い、工房と同所にある谷在家福祉館が合併し工房は消滅する。今回のイベントはその記念として行われた。

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