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葛飾の企業が「植物性ゆで卵」開発 市場投入に向け量産化視野に

開発された「植物性ゆで卵」

開発された「植物性ゆで卵」

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 葛飾区に本社があり植物肉の開発・製造・販売を手掛ける「グリーンカルチャー」(葛飾区東新小岩4)が昨年12月、「植物性ゆで卵」の開発に成功したと発表した。

「植物性ゆで卵」を手にするスタッフ

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 同社は植物肉の研究開発を行っており、「Green Meat」ブランドとして植物性の肉を製造・販売している。今回開発した植物性ゆで卵は、同社が植物肉開発に用いる物理化学特性を解析・再構築するコア技術を活用して作り出したもの。主にデンプンなどを使って作られており、今回の開発は国内初だという。

 近年の健康志向の高まりや地球環境への配慮などの視点から、植物卵の商品開発は世界的に急速に進んでおり、同社ではあえてビジュアルとしての卵らしさを追求するため「ゆで卵」としての開発に挑戦。「味・質感にもこだわった」という。今後はそのままサラダや弁当に入れることや、潰して料理に使うなど、さまざまな調理方法に利用できるよう、さらなる改良を進めるという。

 同社広報チームの宮澤亮さんは「白身の食感、黄身の歯触りなどを再現したところが特徴。通常の卵のように、卵黄を中央に配置するのに苦労した」と話す。

 現在は試作段階で、量産化に向けてさらに研究が必要とされるが、同商品を供給することで、養鶏場で卵を生産するときに発生される二酸化炭素の軽減にも役立ち、アレルギーなどさまざまな理由で卵を食べられない人にも「寄り添うことができる」という。

 宮澤さんは「植物性食品の普及によって多くの人の健康に寄与し、また環境問題や今後訪れる食料問題、プロテインクライシスなどの社会問題解決に少しでも貢献できれば」と話す。

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