タカラトミー(葛飾区立石7)の主力商品、トミカの累計出荷台数が6月29日に6億台に達した。同社は30日に45周年を迎えることを記念し、ケーキ型トミカ「バースデイスイーツバス」を販売することも発表した。
トミカは、外国車のおもちゃが人気だった1970(昭和45)年に「子どもたちにもっと身近な国産車で遊んでほしい」という思いから開発されたミニカーで、「およそ2秒に1台売れている」という同社の看板商品。これまでに販売した6億台のトミカをつなぎ合わせると約4万6000キロメートルにもなり、地球1周を超える長さとなる。同社広報部広報課の金谷奈津子さんによると、同商品は「誰もが初めの1台に出会えるよう乗用車、緊急車両、建機、バスなど、ラインアップのバランスを常に考えて展開してきた。初代からパッケージの幅が変わっておらず、子どもの手のひらサイズという大きさと、安全に遊べるような設計にこだわり続けている」という。
常時140台をラインアップし、第3土曜日を「トミカの発売日」として毎月新商品を発売している。6月は、ボンネット開閉ギミックにこだわった「No.79スバルレヴォーグ」、前部にウエートをつけて他と差別化した「No.83ヤンマートラクターYT5113」を20日に販売した。同日行ったキャンペーンの効果もあり、9日後に出荷台数6億台を達成した。これについて金谷さんは「子どもから大人まで、45年間多くの人に楽しんでいただき、累計6億台を達成できた。今後も車のトレンドや新しい遊びを取り入れながら進化していくので、変わらず想像を広げてたくさん遊んでいただきたい」と話す。
30日には初代トミカが発売されてから45周年を迎えることを記念し、パティシエの辻口博啓さんとコラボレーションした「ドリームトミカバースデイスイーツバス」を販売する。実車をベースにすることが多いトミカの中で、初のケーキ型トミカとなる。金谷さんは「マカロンをメーンにしたバースデーケーキがモチーフ。クリームのとろける感じなど細部までこだわってデザインした。近年増加している女性ユーザーや普段子どもたちと遊ぶ母親層に一緒に楽しんでもらえるトミカとして企画した」という。さらにトミカショップ東京店(千代田区丸の内1)に、400台のトミカを使って製作した「バースデーケーキモニュメント」を設置する。「子どもたちと一緒にトミカの誕生日をお祝いしたいと企画した。約1カ月間、店頭に設置する予定」。
価格は、「No.79スバルレヴォーグ」「No.83ヤンマートラクターYT5113」(以上450円)、「ドリームトミカバースデイスイーツバス」(700円、以上税別)。全国の玩具店、タカラトミー通販サイトなどで販売している。