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立石にネット生放送主シェアハウス「生主ハウス」-男女5人が日々配信

京成線が通ると揺れる築30年の「生主ハウス」とamさん

京成線が通ると揺れる築30年の「生主ハウス」とamさん

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 インターネット配信をする個人配信者向けシェアハウス「生主ハウス」(葛飾区立石1)で4月29日から入居が始まり、ネットで話題を集めている。

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 同施設は、「ニコニコ生放送」「ユーストリーム」などの個人配信を行う人向けに貸し出された共同住宅。広さ40坪・築30年の一戸建てで現在、男性4人、女性1人が共同生活している。同居する住人はそれぞれにネット配信で生放送を行っており、生放送を行うことが入居の条件となっている。

 同施設は「昨年から構想にあった」と話す管理人のamさん。amさんは自らネット関連企業を経営する傍ら、ネット生放送などのイベントに参加。「ネット配信というのは現在数億円規模と言われているが、今後もっと成長するマーケット。そのマーケットの中でどのようなビジネスの芽を育んでいくか、やってみたかった」という。「まずはネットの生配信で何か面白いことができないか、それが本当のきっかけ。やはり楽しいことをしたいと考えていた」とも。

 一軒家はamさんが一括して借り上げ、各住民に貸し出す。利益については、「全員が入居しても赤字にならない程度。赤字になってしまっては試みも継続できない。継続してこそ次につながる」と話す通り、借り主は家賃を賄う収入など一定の条件を満たさないと入居できないルールもあるという。

 住み始めて1カ月程度になるというbrosさんは33歳の派遣社員。仕事を終わらせてから生放送などを行う。「主に生配信しているのはiPodなどを使って、荒川などをクロスバイクで走る姿を中継している」とbrosさん。入居のきっかけについては、「生放送は以前から見ていたが、自分でも参加したいと思っていた。今回入居の募集があり八王子から引っ越してきた。(葛飾は八王子に比べて)とても人がいい印象がある」と話す。

 ネット生放送では立石の街や、自分の住んでいる部屋も公開する同施設。リビングからは24時間のライブ配信を行っている。住所の公開に伴ういやがらせや被害については現在ない。「通常住んでいる人も多くの街の人の目があり、自己の身勝手な行動を抑制する。オープンな場所を作ることによって従来あった町内会のような、お互いの目が行き過ぎた行動を自重させる。この近辺で行われている下町の町内会の付き合いがネット上で行われているようなもの」とも。

 今後について、amさんは「今後は住んでいく人々と一緒にルールを決めていきながら、未知数と言われているネットの生配信の世界を楽しんでいきたい。人のつながりを大事にしながら、漫画全盛期を生んだ『トキワ荘』の存在のように、ここからさまざまな出来事が生まれれば」と期待を寄せる。

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