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柴又帝釈天でクラシック・コンサート、歴史的建造物とコラボ

本堂で演奏するブランデンブルグ国立管弦楽団のトップメンバー4人

本堂で演奏するブランデンブルグ国立管弦楽団のトップメンバー4人

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 柴又帝釈天(たいしゃくてん)題経寺(葛飾区柴又7)で7月28日、「歴史的建造物と音楽のコラボレーション」が行われた。主催は「東京・歴史と文化のまちづくりin柴又」実行委員会。

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 同イベントは、都内にある文化財の保存と文化振興のために企画したもので、帝釈天がその提案に応じたもの。当日は、ドイツから来日したブランデンブルグ国立管弦楽団のトップメンバー4人が弦楽四重奏を演奏。会場には、あらかじめ抽選で当選した100人の参加者が集まり、歴史的建造物との異例なコラボレーションを体感した。

 当日演奏されたのはハイドンやメンデルスゾーン、ドボルザークなど弦楽器による四重奏。約1時間30分にわたる演奏について、区内在住の参加者は「境内の音響が素晴らしかった」と話し、別の参加者は「文化的なイベントは区内では味わえず、都心に出ることが多かったが、このイベントは区外にも誇れる文化」とコメントした。

 本堂で演奏することについて、同楽団フランクフルト首席客演指揮者の浮ヶ谷孝夫さんは「日本の歴史的建造物で演奏できることを喜んでいる。最初は木造建築物なので、音の反響を気にしていたが、適度な広さで後部座まで音が響き、まさに『肌に触る感じ』だ」と演奏を振り返る。

 また同イベントに先立ち、普段は入れない大客殿の見学や、浮ヶ谷さんの基調講演「歴史文化と音楽について」も行われた。

 基調講演内で浮ヶ谷さんは、25歳でドイツに渡った経験から、東西の文化に対する意識の違いを披露し「文化は常に面倒を見てないとだめになってしまう。文化と教育が街の未来をつくる。いいものを、きちんと残していくのが音楽家の責任」と、文化財保存の必要性と将来の展望について訴えた。

 今後の予定について、東京都都市整備局の谷内加寿子課長は「現在、都内に81カ所指定された歴史的建造物があるので、それぞれの施設に対応した企画を考えていく」と話していた。

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