亀有のカフェが3周年-個人店舗からの成長目指す

「大事なのはスタッフと、そのモチベーションの共有」と話す森谷さん。着ているオリジナルシャツや、店内のロゴはすべて仲間の協力によるもの。

「大事なのはスタッフと、そのモチベーションの共有」と話す森谷さん。着ているオリジナルシャツや、店内のロゴはすべて仲間の協力によるもの。

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 亀有のカフェ・バー「nagicafe+(ナギカフェ・プラス)」(葛飾区亀有3、TEL 03-3604-2887)が11月25日で3周年を迎えた。

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 同店は2006年11月にオープン。亀有地域では珍しいカフェ・バースタイルの店舗として、オープン当初から注目を集めた。席数は25席で、カウンター席・テーブル席のほかにソファ席も用意。オーナーの森谷渚さんは「ゆっくりしてもらえるような空間を作りたかった」と話す。

 同店オープンのきっかけについて、「幼いころから母が自宅でケーキ教室を開いていて、近隣では評判が良かった。母の作るケーキをもっと多くの人に知ってもらいたいと、学生のころから思っていた」(森谷さん)と話す。

 大学卒業後、飲食業界に勤めた森谷さんは開店資金を貯金し、同店をオープン。店舗の内装は自作で別荘を作るほどの腕前の父や多くの仲間たちで行った。オープン後は「多くの仲間たちや亀有の店舗のオーナーたちが集まる場所になり、とてもうれしかった」と話す。

 オープン当初は森谷さんと、現在高円寺にカフェギャラリー・ヒトソラ(杉並区)を経営している矢次陽さんが「助っ人」として参加。矢次さんが退店した後も、主に森谷さん1人で切り盛りしてきた。森谷さんは「1人で接客・調理・経理事務などを行っていて、毎日先のことを考えることができなかった。従業員も友人から採用しており、甘えや誤解も多かった部分もある」と振り返る。

 そうした森谷さんに転機が訪れたのは今から1年前。「公募で大手チェーン店の店長経験者を採用したところから」と話す。森谷さんは新規採用のスタッフとともにオペレーションを全面的に見直した。各人の役割分担を行い、森谷さん自身でしかできない仕事に集中した。

 オープンから3年がたち、森谷さんは「現在は広い目線から物事が見え始め、店の長所・短所を考えるようになった。個人店舗の従業員ではなく、どう運営していくかオーナーの目線が備わりつつある」と話す。

 「亀有の街は来店客だけでなく、他の店のスタッフとの距離が短い。街の仲間たちがアドバイスしてくれたり、時には自店のミーティングに呼んでくれたりするなど、多くのことを学ばせてもらった。人の温かさを非常に感じる。想定していた『おしゃれカフェ』とは少し異なるが…」と笑う。

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