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金町の葛西神社で3年ぶりの 宮神輿 が渡御へ -神輿を通し地域のつながり強化へ

神輿と香山宮司と宮神輿保存会「葛祭会」のメンバー

神輿と香山宮司と宮神輿保存会「葛祭会」のメンバー

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 葛西神社(葛飾区東金町6)で9月13~15日、「平成25年度葛西神社例大祭」が行われる。

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 同神社は1185(元暦2)年に現在の葛飾区・江戸川区の全域とその周辺地域の総鎮守として創建され、800年を超える長い歴史を持つ。同神社で行われる「葛西囃子(かさいばやし)」は、全国で行われている祭ばやしの原型と言われており、現在も地元民を中心に保存会がその伝統を受け継いでいることで知られている。

 同神社の例大祭は、3年に1度「一ノ宮」「二ノ宮」 の2種類の神輿が交互に宮出しをするのが特徴。一ノ宮の重量は千貫と言われており、二ノ宮の重量はおよそ米俵13俵 で葛飾地域でも有数の大きさを誇る。二ノ宮は以前、金町西区にあった神輿が1929(昭和4)年に同神社に移管されたもの。同神社の香山伸一宮司は「移管されている前からの 神輿なのでさらなる歴史を持っている神輿と推定される」と話す。

 同神輿を長年 継承し、維持・保存しているのは地元有志が 結成する宮神輿保存会・葛祭会。同会の顧問である穂戸田松幸さん(65)は「自分が幼い頃は、一ノ宮も含めて担がれる機会がなく、飾られているのみだった。1985(昭和60)年の神社の800年祭 をきっかけに大修復を行い、神輿を担ぐ風習を復活させた。町内神輿と異なる貫禄があり、心が引き締まる」と話す。

 二ノ宮は10の町会を渡り、のべ約 2,000人の手によって町内 を巡幸する。地元で生まれ育った、東金町1丁目西町会の阿久津要会長代行(38)は「ひとつの神輿を最大200人程度で町内を練り歩く。3年に1度しかない行事でワクワクしている」と話す。また「自分は小さい頃から保存会の人たちに地域 やしつけを教わってきた。自分の代だけでなく今後も神輿と地域の文化を絶やさず継承していきたい」とも。

 香山宮司は「神と見えない力で結びついて生きる活力を得られる神輿の渡御は 、場を共有するだけでも功徳になる。3年に1度の神輿の披露を地元住民だけでなく、多くの人に 見てもらえれば」と期待を寄せる。

 渡御は15日8時~。

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