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葛飾・高砂の人形店で「ひな人形」出荷ピーク-増税前の駆け込み需要も

ショールームのひな人形の前で南川さん(右)と新田さん

ショールームのひな人形の前で南川さん(右)と新田さん

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 3月3日のひな祭りを控え、葛飾・高砂の南川人形店(葛飾区高砂3、TEL 03-3657-3975)のひな人形の出荷がピークを迎えている。

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 創業およそ80年の同店は、ひな人形の卸・販売のほか、羽子板や五月人形、市松人形など節句品を中心する製造販売を行っている。4代目社長の南川美子さんが企画デザインし、一昨年に区の伝統工芸士に認定され、テレビなどで「パートタイマー伝統職人」として取り上げられた新田三千恵さんがひな人形の組み立てを主に担当。共に葛飾区の伝統工芸士に認定された2人が中心となって切り盛りしている。

 「ひな人形は近年の住宅事情に合わせて親王飾りや三段飾り、五人飾りといった商品に人気が集まり、6万円~18万円の価格帯がよく売れる」と南川さん。同店で直接購入すると「高額商品になれば小売店より4割ほど安く買える」とも。客層は昔から変わらず、親よりも祖父・祖母が孫に贈るケースが多いという。

 ひな人形の販売だけでなく五月人形や飾り羽子板の製造も行っている同店。今年は4月からの消費税率引き上げに伴う駆け込み需要により五月人形の制作が例年よりも早い昨年末から始まった。新田さんは「前立飾りの部品制作などと重なって特に忙しかった」と振り返り、「五月人形のシーズン後には毎年行っている修学旅行生対象の体験学習が始まるので、しばらくは忙しい日々が続く」とほほ笑む。

 南川さんは「長い間営業をしているだけあり、親子2代にわたって買いにくる客もいる。販売だけではなく修理も対応しているので、思い出の節句品を大切にしてもらいたい」と話す。

 営業時間は10時~17時。不定休。

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