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葛飾区中央図書館で「一日図書館員」-図書館の仕事を児童が体験

司書の指導を受けながら本のカバーを掛ける児童

司書の指導を受けながら本のカバーを掛ける児童

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 葛飾区中央図書館(葛飾区金町6)で8月1日、図書館員の仕事を体験するイベント「一日図書館員」が行われた。

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 同企画は、毎年夏休みに区内12の図書館で実施されているもの。対象は小学4年生以上の児童。同館では、1日8人の定員で3日間実施するが、今年も抽選となるほど好評。小学5年生児童の父・梅溪里和さんは「当選はがきが来た時、とても喜んだ。昨日、臨海学校から帰って来たばかりだが張り切っている」と話す。

 児童は、正規の図書館員と同じエプロン姿となり任命式に臨んだ。同館館長から任命書を受け取った後、「図書館の役割」「図書館の仕事」についての説明に神妙な面持ちで聞き入り、「元気にあいさつすること」「来館者について知った内容は決して話さないこと」などが約束された。

 その後、実際の仕事に取り掛かる。図書館の仕事は大別すると「本の装備・受け入れ」「レファレンス」「本の貸し出し・返却・書架整理・配架」などとなるが、児童は2班、4人ずつのグループとなり、全ての仕事を担当した。

 「装備・受け入れ」は、入荷した本にICカード、請求ラベル、バーコードのシールを貼り、本を保護するための透明フィルムカバーをかける仕事で、カバー全体が粘着シートになっているため貼るのが難しい。司書の説明やサポートを受けながら作業を始め、途中、苦戦する姿も。藤原心春さん(小5)は「面白い。透明カバーに切り込みを入れるところが難しかった」と感想を述べた。「装備」が済んだ本は、図書館の本として登録する「受け入れ」へ。館内端末に情報を入力していく。司書の滝田美江さんは「児童がキーボードを打てる事に驚いた」とも。

 「レファレンス」では、「利用者からありそうな質問」に対して自分たちで答えを見つける作業が行われた。「ワールドカップが開催されたブラジルにはどんな料理があるか」「豆腐を自分で作りたいが、材料と作り方を書いた本はあるか」などの質問を模擬的に投げかけられた児童たちは、どんな方法で調べるかを相談し、端末を使ったり、書架で本を手に取ったりしながら、回答を出す作業に取り組んだ。「自分が行ったことのない書棚に行くのが面白かった」と江村京花さん(小5)。「書架整理・配架」では、分類番号を学び、それを基に書架を整理する作業を行った。「本が重かった」「なかなか場所が見つけられなかった」「きれいに並べると気持ちがいい」などの声が聞かれた。

 児童は一日かけて幅広く図書館の仕事を体験。「面白かった」「楽しかった」と、それぞれに充実した表情を浮かべた。「本が大好きで、図書館で働く人になりたくて応募した」という福永藍さん(小4)。「大変な仕事だが、何回かやればできると思えた。参加して良かった」とも。

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