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震災に耐えた「葛飾の花」、出荷順調-父の日で「力強い・耐える」が人気に

一升瓶と一緒に店主の高澤さん

一升瓶と一緒に店主の高澤さん

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 葛飾区民が中心となって結成した「葛飾酒作り本舗」が米作りから携わり、醸造したオリジナル純米酒「葛飾の花」が、亀有の酒販店「酒匠T-STYLE.」(葛飾区亀有3、TEL03-6231-2239)で「父の日」を前に売れ行きを伸ばしている。

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 同商品は、酒造り本舗の会員自ら、葛飾区と防災協定を結んでいる福島県塙町で育成した米を基に、藤井酒造店(福島県矢祭町)で醸造したもの。今回で4回目の酒造りとなるが、特に販路がなく、「区内では買えない酒」として新聞・ラジオなどでも取り上げられた。ニュースを知った高澤さんは、同商品が持つストーリー性に共感し、昨年末から販売を始めた。会員以外の一般客も贈答品などに利用しているという。

 順調な販売だった同商品だったが、3月11日に発生した東日本大震災で流通がストップし、同店での取り扱いも一時期止まってしまった。高澤さんは「震災の直後心配になって電話したが数日連絡が取れなかった。葛飾の名物として認知されてきたころだったので非常に不安だった」と振り返る。

 幸い酒蔵の被害は少なく、流通も次第に回復。同店からの要請を受け、酒蔵は優先して出荷を開始した。「社長をはじめ酒蔵で働く人たちが懸命に努力してくれ、震災にも耐えた立派な酒。福島の人たちの気持ちに応えられるよう、一生懸命売っていきたい」

 同店では、同商品の売り上げの一部を義援金として充てる予定。高澤さんは「未曽有の震災にも耐えた酒というストーリー性もあり、父の日のプレゼントとしても予約や問い合わせが来る。この酒は力強い味わいがあるのも特徴で、父の日に力強い耐える酒として、ぜひストーリーも一緒に楽しみながら飲んでほしい」と話す。

 同商品は、一升瓶(2,560円)、四合瓶(1,330円)の2種類を販売。営業時間は、平日=12時~24時。日曜・祝日=12時~20時。

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