葛飾区のタカラトミーで社会見学ツアー開催―スマホアプリのユーザーに

製作過程で模型を見る参加者

製作過程で模型を見る参加者

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 タカラトミー(葛飾区立石7)で8月5日、スマートフォンアプリ「ファミリーアップス」のユーザーを対象とした「社会見学ツアー」が開催された。主催は、アプリを開発したタカラトミーエンタメディア。

「エコトイ ワークショップ」を楽しむ参加者

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 「ファミリーアップス」は、スマートフォン・iPad用の無料知育アプリ。開発は2011年で、「親子で一緒に楽しめるタブレットアプリ」として人気を博し、現在40万人のユーザーを持つ。開発・運営は、タカラトミーエンタメディアと、教育分野で実績のあるワオ・コーポレーション、ソフトバンクの3社が共同で行っている。

 内容は「おしごと体験」と「まなぶ・あそぶ」。「おしごと体験」には、有名企業15社が参加し、銀行やピザ屋など、各社の仕事を体験できるコンテンツとなっている。体験すると「コイン」が発行される仕組みで、同ツアーはコイン10個で応募できるもの。5組の定員に対して400組の申し込みがあったという。中には府中市や横浜市から来た親子もいた。

 当日はまず、役員用の特別会議室で、同社の長野智明さんから「普段公開していない部分もたくさん見てもらう。私たちがどういう会社なのか、味わってほしい」という説明があった。その後、商談用のショールームへ向かい、今年10月に発売される新型プラレールをはじめ、リカちゃんやトミカなどを見学。「すごい」「たくさんある」などの声が聞かれた。

 「商品ができるまで」の過程見学では、トミカのパーツ展示を見ながら紙芝居形式で商品が作られるまでを説明。商品は、アイデア、木型・図面、金型、鋳造という工程や、ベトナムに工場があること、昔は木型で作っていた部分を現在3Dプリンターで行っていること、組み立ては人の手で行っていることなどが紹介された。また、トイレに書いてある社訓はすべて鏡文字で鏡に映すと内容が読めることや、会議室は壁一面がホワイトボードになっていて、思いついたアイデアをすぐに書き留められることなど、小ネタも披露される場面も。

 その後、企画開発部、総務部のオフィスを見学し、「エコトイ ワークショップ」へ。LEDと豆電球の違いや、ハンドルを一度回すと100回転する手持ち扇風機など、電気を使わないおもちゃの開発を体験。認定証とおもちゃが進呈された。

 最後に「アーカイブ室」と呼ばれる歴代商品の展示室を見学。30~40代の保護者には懐かしいおもちゃが並ぶため、「だっこちゃん」「グラフィックコンピュータ ぴゅうたくん」「ファービー」「e-kara」など、当時の思い出と共に楽しく話し合っていた。

 小川想生くん(小1生)と参加した母親の深雪さんは、「遊び心に富んだ会社。だから面白いおもちゃを生み出せるのだと思った」と話し、「社会見学というと固いイメージだったが、楽しい。工場見学でもなく、会社見学でもない。さまざまなことを学びながら、おもちゃと会社について、幅広く知ることができた」とも。想生くんは「いろいろなおもちゃで遊べたので、楽しかった」と話す。

 同社の長野さんは「喜んでもらえてよかった。私たちとの接点はスマホでありバーチャルな世界だが、ちゃんと実態があることを子どもたちに伝えたい。アプリに参加する他の企業も、社会見学ツアーをやりたいと言っている。今回はテストケースだが、今後も開催できれば」と意欲を見せる。

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