亀有の喫茶店が「もらってガッカリな」シール配布-子どもたちには不評、大人は絶賛

製作者であるモアの松橋さん。狙い通り子どもに不評だったが、残念そうな表情。

製作者であるモアの松橋さん。狙い通り子どもに不評だったが、残念そうな表情。

  • 0

  •  

 亀有南口の喫茶店「喫茶モア」(葛飾区亀有3、TEL 03-3838-2701)が3月13日から、「モアちゃんズシール」の配布を始めた。

[広告]

 同店は1988(昭和63)年にオープン。下町の純喫茶を感じさせる内装には、テーブル席とカウンター席24席を用意し、地元の中高年が中心に集まる亀有の「地元の憩いの場」としても知られる。壁には風景画や地元の昔の行事を撮影した写真なども飾るが、一部にはドラマ「キーハンター」で実際に使われた絵画を飾るなど、店内に遊びを感じさせる部分も。

 「モアちゃんズシール」はマスターの松橋進(47)さんが思いついたもの。松橋さんは喫茶店の経営のほかに、絵画や川柳など多彩な趣味をもち、川柳では教室の講師も務めている。2002年から始めたパソコンでは、店舗のPOPやツイッターなどで店のアピールも行う。松橋さんは「パソコンのマウスの絵で遊んでいたのがきっかけ。以前まではブログで見せるだけだったが、最近ではpixiv(ピクシブ)などで共有している。今回はその中でも『残念』なイラスト集めてシールにした」と話す。

 シールはイラスト6枚入りのシートになっており、全部で4種類。オリジナルのキャラクター「モアちゃんズ」のほかに、亀有中央商店街のキャラクターにもなった「カメアリくん」、3兄弟の「アロハ兄弟」、バンクーバー五輪のスノーボード日本代表である国母選手と思われる「@バンクーバー」など多彩なキャラクターをそろえる。

 シールについては、「両さん銅像建立のセールがきっかけ。喫茶店という業態上、価格面などでのサービスは難しく、ほかの店と何か異なったサービスをしたいと考えた。その結果『もらってもうれしくないけど何か気になる』ものにした」と話す。最も残念なキャラクターについては、「とことんハム太郎というキャラ。本来は何も考えないで描くが、ハム太郎に関しては細部のディティールなどを考えて描いた自分の心の『残念さ』があったため」と笑う。

 シールをもらいにきた子どもたちは、「最初笑ってくれるのかと思ったのだが、本当にガッカリした顔をした」と松橋さん。しかし、大人には人気のようで、「かなり笑ってくれる人も。今後、人気が出れば残念な作品を作り、インターネットで公開したい」と、「残念」な創作に意欲をみせる。

 シールはまだ若干数残っているため、希望した来店客には現在も配布している。

葛経ラジオ
エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース