日本の名物キャラクター「寅さん」ｌこと渥美清さんが亡くなって今年で12年。葛飾柴又寅さん記念館（葛飾区柴又6、TEL 03- 3657-3418）で8月2日～4日、13回忌を記念するイベントが行われた。

　渥美清さんが亡くなったのは1996年8月4日。寅さん記念館では献花台を設け、多くの来場者が花を捧げた。

　2日の献花式には「男はつらいよ」の山田洋次監督、初代マドンナ役で出演した女優の光本幸子さんが出席し、渥美さんとの思い出を披露した。式典では地元の常磐中学校吹奏楽部がテーマ曲の「男はつらいよ」と動揺「ふるさと」を演奏し、中には涙ぐむ来場者の姿も。

　山田監督は「渥美さんは、寅さんという実像をこの地に残してどこかへ行ってしまったのかなと思います」とあいさつ。光本さんも当時を振り返り「寅ちゃん、夢をありがとう」と呼びかけた。

　年は映画「男はつらいよ」のシリーズ開始から40周年で、HDリマスターDVDの販売やラッピング電車など各種イベントが企画されている。同館では、オフショット写真を集めた展覧会を開催中。2回に分けて渥美さんの撮影中の一面をパネルで展示している。

　同館の落合部長は「近年では日本の方だけでなく、外国の来場者も増えている。寅さんの人情や気持ちは、海外の人にも共感する部分が多いのでは」と海外の寅さん人気にも触れる。

　松竹と葛飾区は、シリーズ第1作が公開された8月27日にちなんで、柴又帝釈天（葛飾区柴又6）で同27日18時45分から、第1作の上映会を開催。山田監督や光本さんらのも出席も予定されている。